贈りもの帖

母から初孫へ 出産祝

母から初孫へ 出産祝

お人形にたくさんの着せ替えの洋服、そして革の靴まですべてが手作り。
「どうしたのこれ?」と思わず聞くと、ミシンを使えない母が手縫いで一年近くかけて作ってくれた力作でした。雑な縫い方は母らしいところではありましたが、その人形や洋服が、とっても私好みだったのです。

さらに質問。「私が子供のころ、こんなことするお母さんじゃなかったよね?」と。

すると母からは、「昔は忙しくて暇もなかったし、こういうことしてあげたくても出来なかったから。あなたに子供が生まれて、今ならまだ間に合うかなと思って作ってみたのよ。どうせあなたは忙しいからやらないでしょう。ていうか、あなた不器用だからできないか(笑)」と言われました。私の実家は自営業で、祖父母、父母がみんなで忙しく働いている家庭。食事はおばあちゃんの担当で、学校へ持って行く雑巾もおばあちゃんが用意してくれていました。母はとにかく忙しそうで…。何かをつくってもらった覚えがなくて。

娘にもらった母からのプレゼントは、私の心にとても響きました。
手作りだからうれしいの?不器用なりにつくろうと思ってくれた気持ちがうれしかった?時間をかけてくれたこと?
すべてがうれしかったのだけれど、たぶん一番うれしかったのは、私が大人になった今でもこういうものが大好き!ということを憶えてくれていたことなのかな、と感じています。

私も母になり、今のところ、自分の母と同じく忙しいと言いながら毎日暮らしているので母に似てしまいました。でも子供を愛する気持ちも私の母と同じです。

スタッフ tsukamoto

販売促進担当。 メッセージカードを探すのも好きな時間。とびだす面白いもの、繊細な切り絵つきのものがすき。いつかカリグラフィーを習ってカードにさらさら描いて渡したい。


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