贈りもの帖

誕生日

誕生日

誕生日は、だれにとっても特別な日ではないでしょうか。友人がメッセージをくれたり、この日だけは少しだけワガママを言うことが許されているような気がしたり。みんなからお祝いをしてもらえるのがうれしくて、毎年、朝からソワソワしてしまいます。

そんな楽しみな誕生日なのですが、あるとき、誕生日ってほんとうはお祝いしてもらうのではなく、自分をうんでくれた母親に感謝する日なのでは?と、ふと思い始めました。

ただ、思い始めてはみたものの、自分の親にプレゼントを送ったり、なによりも母親に「ありがとう」と言うのが気恥ずかしく、自分の誕生日が近づく度に気持ちを伝えようと思いながらも何年も先延ばしにしていました。

そんなことを考えていたとき、MOORITから出版された本の中に一つ編んでみたいマフラーをみつけました。今まで編み物をした記憶も、やってみたいと思ったこともなかったのですが、なぜかこのときはやってみたい!という気持ちになりました。ちょうど自分の誕生日も近かったため、今年こそは母親にプレゼントしてみようと、編み物にチャレンジしてみることにしました。

マフラー自体は周りの人に手取り足取り教わりながら、どうにかこうにか形にしたのですが、いざ渡すときが近づいてくると、どうしても面と向かって気持ちを伝える勇気が持てず、最終的にはマフラーと一緒に気持ちをメッセージにして郵送することにしました。

当時母親は体調が悪く、電話でもあまり会話ができなかったので、母親が喜んで身につけてくれていると後日父親伝いに教えてもらったときは、てれくさくもありながら、うれしかった覚えがあります。

残念なことに、そのプレゼントが、自分の誕生日に母親に送った最初で最期のプレゼントになってしまいました。
今思うと、編んだことがないマフラーを編もうと思ったのも、今年こそはとプレゼントを贈ったのも虫の知らせだったのかもしれません。それでもたった一度ですが、贈ることができてよかったと思いました。

今でも、身近な人に気持ちを伝えるのは恥ずかしくて、ついついためらってしまうのですが、勇気を持ってもう少し気持ちをすなおに伝えられるようになりたいなと思います。

スタッフ yamamoto

商品管理担当。

最近、オンラインでプレゼントを購入しました。 商品だけを購入したので、ラッピングを自身でする必要があり、 それがきっかけで箱やリボンなどが気になり始めました。


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