〈あげて⇄もらって〉新しい発見のギフト店
190年以上前から京都の台所を支えてきた林孝太郎造酢。お酢屋さんが本気でつくったくろみつをご紹介します。沖縄県波照間産の黒糖の力強い味と香りを味わってみてください。
お酢屋さんがつくる、くろみつ。お酢と甘いものという対照的な2つをつくることになったのは、何がきっかけだったのでしょう。もともとはところてん用に三杯酢をつくって納めていた林孝太郎造酢。地域によって食べ方が違うことから、おいしいくろみつもつくってほしいという声を受けて、手掛けることになったのだそう。
材料は、沖縄県産の黒糖、白ざら糖のみ。▲白ざら糖は甘味を補うために使っています
同店のくろみつは、さらさらとしています。それは、材料がほぼ黒糖であるという証拠なんだとか。
黒糖の味と香りが濃厚で、上品な甘みが身体に染み渡っていくようです。白玉、みつ豆、かき氷、アイス、パンケーキ、トースト……何にかけてみようかなと想像がふくらみます。▲パンケーキに。しつこくない甘さなのでたっぷりかけて
黒糖でつくられたくろみつってこんなにおいしいものだったんだと、感じていただける奥深い味わいです。▲白玉にきなことくろみつ。シンプルにくろみつが楽しめます
同店の始まりは190年以上前。もともとは酒と酢をつくっていました。
お店の名である「孝太郎」さんの代に、分家としてお料理屋さんや仕出し屋さんへ向けたお酢を専門で手掛けるように。「お酢は決して出しゃばらず、お料理の味を引き立てる名脇役のような存在であるべき」という考えのもと、職人によって時間をかけてつくられているのが同店のお酢。
自分たちの子供が安心して食べられるものをと、化学調味料などに頼らないものづくりを続けています。▲7代目の林孝樹さん
写真提供:林孝太郎造酢(7、8枚目)
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