器の印象から

「花器」
花のボリュームや長さを考えながら選ぶことが多いですが、今回はイメージや感じる印象を中心に花との相性を探っていきたいと思います。

透明なガラスは清涼感のある素材です。
陽の光が当たりやすい窓際などに置けば中の水と相まってより瑞々しい印象を受けるので、
生花と合わせれば活き活きとした表情になります。

木の器はどこに置いても空間を和ませてくれる表情をしています。
しっとりとした素材が草木のプリミティブな表情と相性がよく、置くだけで空間を落ち着かせてくれる物静かな表情をしてくれます。
素朴な材質なので二つ並べても嫌味がないのも特徴です。

空間をパキッとさせてくれる陶器の器。
力強さも感じられる陶器はナチュラルの色味の花たちを印象づけてくれ、空間に埋もれないように優しく守ってくれます。
ツヤのあるものは高貴な印象、マットな質感は大木のようなどっしりとした印象にしてくれます。

今回のお話は方程式やテクニカルな部分がないので、
環境の変化や年を重ねるごとにその時の気持ちで飾る愉しみが変わっていきますが、
自分の心境の変化と共に愉しめるのがとても愉しいと思います。

今回の話を参考にしていただき自信の匙加減で花を愉しんでいただけたら嬉しいです。

なにをお探しですか?